◇弁護士 河原 誠の解決事件簿コラム

2012年11月 7日 水曜日

浪費と免責(1)

 本来、破産決定を得て、免責決定を得る(厳密には別の手続です)ためには、免責不許可事由にあたらないことが必要です。免責不許可事由の中には、「浪費、賭け事」(破産法252条1項4号)が規定してあります。但し、不許可事由があっても「裁判官が事情を考慮」して免責を認めることができるという例外が規定されています。
 その例外としての免責(裁量免責/破産法252条2項)を得ることが出来た一例です。

ギャンブルなどで、約250万円の借金を抱えた依頼者の免責

 依頼者は、まだ10代の独身のころ、不都合な現実から逃避するために、ゲームセンターやパチンコに身銭を費やすようになり、20歳を超えてからは借金をしては、旅行費用や飲食費、交際費などにも借入金をつぎ込み、結局、親に頼って完済してもらっていました。結婚の際、170万円を貯めると約束しながら40万円しか貯められず、残りをサラ金から借り入れて結婚時の資金としました。
 結婚して新しい生活が始まり、自分の自由がなくなったこと、仕事上のトラブルや、妻に秘密の借金、妻の嫌な面も見えたりしてストレスが高じ、再び、パチンコに逃避し、サラ金からの借入を徐々に増加し、相談を受けた段階では、債務総額は250万円を超えていました。

 そのような案件でも、依頼者がパチンコ依存症ではないかとまで疑い診察を受けていたこと、抗うつ剤を処方されていたこと、パチンコは申立の数か月前にはやめていたこと、依頼者の反省、家族の生活の必要などをアピールして、無事、免責を得ることが出来ました(平成23年の案件)。

                                                 
破産法252条1項4号「浪費又は賭博その他の射幸行為をしたことによって著しく財産を減少させ、又は過大な債務を負担したこと」

破産法252条2項「裁判所は、破産手続開始の決定に至った経緯その他一切の事情を考慮して免責を許可することが相当であると認めるときは、免責許可の決定をすることができる。」


投稿者 河原 誠


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