◇弁護士 河原 誠の解決事件簿コラム

2012年11月11日 日曜日

破産者自らの売掛金回収

【破産>申立>売掛金】
 依頼者は現在の仕事を始める前に、友人とともに会社を経営していました。ところが、その友人は拡大傾向が強く経営方針で対立し、依頼者は会社から退職しました。その後、自ら別事業を興して軌道に乗りかけたところ、以前の会社が破産し、以前会社が借入をする際に"保証人として署名した借入金"の請求が来てしまいました。

 依頼者としましては、

破産はやむないが、どうしても、現在の事業の取引先にはその事実を知られたくない。

しかし、破産すると、破産決定後に支払時期の到来する売掛債権は破産管財人が回収することになり、現在の取引先に破産の事実を知られてしまう。このジレンマの中、現在の売掛先を裁判所に伏せたまま破産申し立てできないかとの依頼でした。

 自分の手を離れた会社の借金でなぜ今の事業の信用を落とさなければならないのか納得できないお気持ちはよく分かります。ただ、退職時に保証人を抜けておく必要がありました(簡単ではありませんが)。

 依頼者の意向をそのまま汲んでしまうと詐欺破産罪という犯罪になってしまいます。 それは、絶対に避けなければなりません。

 そこで、依頼者に納得して貰った上で、破産申立の際には全てきちんと財産目録に記載した上で申立をしました。その際、上記事情を説明し法的に問題のない方法を破産管財人に提示して破産管財人を説得し、破産管財人が裁判所の許可得て、申立人(=破産者)自らが現在の取引先の売掛金を回収することで、現在の取引先には、破産決定・免責決定を経たことを知られないまま、現在の事業を継続することができました。

 管財人、裁判官のどちらかを説得できなければ、このミッションは失敗に終わっていましたが、無事説得に成功しホッとしたことを覚えています。

投稿者 河原 誠


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