◆刑事事件

2012年12月22日 土曜日

クレプトマニアという言葉をご存じですか?(2)

 クレプトマニアというのは、「衝動制御能力」に障害があり、常習的に窃盗行為を繰り返す精神障害のことです。

 窃盗罪で一旦は執行猶予がついても、その段階で本人にクレプトマニアという自覚がなければ治療も受けません。結局、また同じことの繰り返しです。最後には警察に捕まり、今度は実刑になることが多いと思われます(本人に認識無い以上、裁判官にもクレプトマニアという障害であることも伝わりませんし、この段階で気付いても責任能力が否定できるわけではないので、「反省してない」と判断されると思われます)。
 裁判で実刑になると、刑務所に拘束されますが、クレプトマニア用の治療などなされておらず、治療も受けられず、ただ、刑務所に拘束されて日を過ごすだけとなり、出所時にも何ら改善は期待できません。

 我々弁護人になる弁護士は、彼らの苦しみに寄り添い、理解して話し相手になるくらいしかできません。この病気についての治療法が見つかり、裁判所で堂々と「本件については、再犯を防ぐためには、身柄拘束ではなく、治療しかありません。その治療法はこのとおり既に確立されております。この治療を受けますので、そのためにも執行猶予を賜りたく存じます。」と弁論できる日が来ることを願ってやみません。

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL

2012年12月21日 金曜日

クレプトマニアという言葉をご存じですか?(1)

【刑法>窃盗罪>クレプトマニア】
 常習的に窃盗行為を繰り返す人の中には、精神障害としての病的窃盗癖である場合があることが、最近判ってきました。この人達の精神障害の病名をクレプトマニアというそうです。

 この障害を抱える人は、本人自身も、その時何故自分が万引きしたのか理由が分からないし、万引きする必要もない(収入も、手持ちの金も充分、特に欲しい物ですらないなど)にもかかわらず、万引きしてしまうのです。

 彼らは、「衝動制御能力」に障害があり、自分で自分の行動をコントロールする能力が相当程度減退しているそうです。ただ、ご本人達は自分の傷害に気付かず、この状態に苦悩されます。
 捕まらなくても、自分で盗品を持ち帰って、「なんでこんな物万引きしてしまったのだろう」と悩み反省しますが、衝動の制御が出来ない以上同じことを繰り返してしまいます。なかなか、自分が病気であることに気付くものではありません。自分の意志の弱さかと悩み、傷つきます。

ウィキペディア

 現状では、これと言った治療法も見つかっておらず、薬物やアルコールの依存症の人たちと同じように、同様の障害を持つ人同士で集団療法を受ける位しか、途は見つかっていません。

 でも、お店側からすれば、万引きに変わりませんし、責任能力が否定されるのはよっぽどのことですので、いずれは、捕まって有罪になります。

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL

2012年10月29日 月曜日

取り調べのスピリッツ

 東電OL殺人事件とIPアドレス偽装事件と2件続けて、科学捜査が否定されています。科学的結果とはいえ万能ではありません。被疑者被告人の言葉にも充分に耳を傾けて欲しいと思います。
 確かに、誰だって最初は「やっていない」というものかも知れません。でも、やってない人はやっぱり「やっていない」と言わざるを得ないのです。被疑者被告人の言葉にも耳を傾けて、その言葉の裏付け捜査も充分に行って頂きたい。
  逮捕勾留そして起訴された被疑者被告人にとっては、正に、「謝って済むのなら警察は要らん」と言いたいところです。

 DNA鑑定は、導入の当初から精度の問題が指摘されていました。IPアドレスの偽装については、アメリカでは当たり前のことになっています(警察小説のネタにもなっています;パトリシアコーンウェルの検死官シリーズ「スカーペッタ・核心」/日本での出版が2011年)。原発も導入当初から30年間東電や政府は「絶対安全」と言っていました。
 
 科学的結果とはいえ、科学に与えるデータは人が集め、機械は人が操作します。このように、結論を割り出すまでに人の手が介入しますし、精度という壁があります。
  取調官は、このことを肝に銘じて、捜査取り調べして頂きたいものです。

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL

2012年10月26日 金曜日

刑事弁護活動の目的

弁護人「ふざけるな」と非難 児童ポルノ再犯の元中学教諭
(2012/10/25 07:05)

 児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪に問われた被告人の男(47)の初公判で、同被告の言動に、弁護人が「ふざけるな」と厳しく非難する一幕があったとの報道がありました。

 被告人のどのような言動に対し、上記のように弁護人が発言したかは判らない粗末な記事でコメントしづらいのですが、被告人と弁護人はちゃんと打ち合わせしていたのでしょうか?打ち合わせしていれば、そのような発言の出る可能性は事前に把握できます。検察官の反対質問でそのような発言を引き出されたのかも知れません。しかし、法廷で「ふざけるな」と非難することは弁護活動としていかがなものかと思います。
 ましてや、弁護人自身、「被告が更生できるか分からない」などと発言する必要はありません(弁護人に主観的な見通しを裁判所が質問することはあり得ません)。
 刑事弁護は、自分のためにする仕事ではありません。あくまでも被告人の有利な言い分を120%からそれ以上、法廷に提出するのが目的です。あまりにも拙劣な刑事弁護だと思います。
http://www.at-s.com/news/detail/474535964.html

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL


住所:
〒530-0047
大阪府大阪市北区西天満3-4-5
西天満ワークビル8階
受付時間:
月 ~ 金:午前9時30分~午後6時
定休日:
土曜・日曜・祝祭日

お問い合わせ 詳しくはこちら