◆民事事件

2015年1月15日 木曜日

交通事故死者数の減少

  平成26年の交通事故死亡者数は、4113人だったそうです。私が司法試験受験のため刑事政策を勉強していた頃(20年ほど前!)には、年間1万人を下らない状態が続いていました。
  なんと、半減しています。この点は、素直に喜びたい。

 ただ、事故数は、減っているとはいえ、2割減に留まっているらしい。ということは、医療の発達で今までなら死亡事故でも命が助かったという人が増えていると思われる。命が助かるのはよいことなのだが、重い後遺症が残る案件が増えているのではないだろうか。見た目は後遺症がないようでも、脳に障害が残っているような場合なども、後の生活は厳しいものがある。実際に私が受任した事件でも、何件か後々の生活に重大な影響を残した案件があった(例えば、高次脳機能障害など)。

 次の20年は、後遺症なく社会復帰できるようになる人が増えていくことを心から祈りたい。

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL

2015年1月 4日 日曜日

株式の相続と権利行使

 中小企業の場合、殆どの株式を代表取締役社長が保有していることが往々にしてあります(要は、実質は個人事業の法人化)。そのような場合、何の手当もなく、代表取締役が他界して相続が発生した場合、会社の経営について重大な影響が生じます。

 株式会社の株式を100株有していた代表取締役株主が死亡し、妻、子A~Bが相続した場合を考えてみましょう。


 株式100株は、妻、子A、子Bの3人が相続します。ただ、観念上相続したからといって、法定相続分通りに株主としての権利行使が出来るわけではありません。
 この段階では、遺産である100株の株式は、法律上「準共有」という状態になります。各相続人が個別にそれぞれの相続分に応じて株式を取得したわけではないため、このままでは、この100株については誰も株主としての権利行使ができないのです。発行済み株式総数がこの100株だけであったとすると、株主総会で決議すること自体出来なくなってしまいます。

 どうすればよいでしょうか。
 
①株式についてだけでも、先に遺産分割協議をして各人が相続する株式数を決めて合意する。

②遺産分割が整う前では、会社法106条に規定があります。同条では、「当該株式についての権利行使者を一人決めて、会社にその氏名を通知しなければ、株主としての権利行使が出来ない」と規定されています。
 では、どうやって決めればよいのでしょう。最高裁判所は、この権利行使者の指定は、持分価格に従いその「過」半数で決せられると解されています(最判平成9年1月28日判決/有限会社の持分についての事案)。
 上記の案件では、妻であっても半数ですから、どちらかの子の賛同を得られないと株主としての権利行使をできないことになります。


 ①、②の方法が上手くいかず、何も決まらない事態に陥った場合、株主総会決議事項を決することが出来なくなり、会社の機能自体が停止してしまいかねません(例えば、新たに取締役を選任できない、決算を承認できないなど)。

 結局、遺産分割協議を円滑に行ってもらうのが1番なのです。でも、実際は、揉めに揉めてしまうものなのです。

投稿者 河原誠法律事務所 | 記事URL


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