河原 誠法律事務所 > ブログ > ◆刑事事件 > 時価ってなんだろう?

時価ってなんだろう?

 本日、国選刑事事件の判決がありました。追起訴3件(一通の起訴状に複数の犯罪の起訴がされていたりするので、事件数は8件。
 そのうちの窃盗の部分で、とあるブツの被害額として、時価40万円として起訴されました。

 検察側は、定価70万円のブツについて、40万円の時価として半額強の時価設定です。しかし、ネットで調べるとそのブツは40万円~50万円(新品)で売却されています。そうなると、現実問題としては、ほぼ新品を購入できる額が被害額として起訴されていることになります。
 弁護人としては、定価が70万円だとしても、新品の実勢価格が40万円~50万円であれば、被害ブツは中古なのだからもっと被害額は低いはずだと争い、破産事件の時に世話になる引取業者さんにお願いをして、購入見積書を作成してもらいました。その結果、20万円なら引き取るというものでした。

 この見積書を証拠として提出しましたところ、判決ではブツの被害額は20万円と認定されました。これが量刑に影響したかどうかは分かりません(国選弁護報酬には影響しません)が、少しでも被告人の利益になる活動はやらなければなりません。

 時価って、その財産を換金した時の評価額だというのが今回の判決の結論でした。しかし、その財産を再度入手するために必要な金額となると、話は変わってきます。何気なく使っている言葉ですが、法廷では結構詰めて考えないといけないのです。

よく検索されるキーワード

Search Keyword

資格者紹介

Staff

河原 誠先生の写真

河原 誠Makoto Kawahara

私は、大阪市、芦屋市、西宮市、神戸市を中心に「クライアントの皆様と一緒に悩み考え、クライアントの皆様にじっくりとご説明し、結論に納得していただくためにオーダーメイドの事件処理をする」をモットーに幅広い法律問題に対応しています。
ご依頼者様の利益を第一に考え、早期解決のため尽力いたします。
どうぞよろしくお願いいたします。

所属団体
  • 大阪弁護士会 子どもの権利委員会
  • 大阪弁護士会 法律援助事業・日本司法支援センター対応委員会 委員(少年担当)
  • 大阪弁護士会 刑事弁護委員会 当番弁護士・委員会派遣事業審査担当
  • 大阪弁護士会 刑事弁護委員会 刑事弁護援助金審査担当
  • 大阪弁護士会 紛議調停委員会
  • 大阪弁護士会 市民窓口担当員
  • 社会福祉法人みおつくし福祉会 弘済のぞみ園、同みらい園 第三者委員
  • 芦屋市 市長等倫理審査会(2012年4月~2022年3月)
  • 大阪家庭裁判所 家事調停委員 (堺支部担当)
  • 法務省法制局 大阪少年鑑別所視察委員会(2021年4月~2024年3月)
経歴
  • 1986年(昭和61年) 関西大学法学部卒業
  • 1993年(平成5年) 司法試験合格
  • 1994年(平成6年) 最高裁判所司法研修所
  • 1996年(平成8年) 弁護士登録(修習48期)。木村法律事務所就職
  • 2002年(平成14年) 事務所設立

事務所概要

Office Overview

名称 河原 誠法律事務所
代表者 河原 誠(かわはら まこと)
所在地 〒530-0047 大阪市北区西天満三丁目4番5号
大栄・西天満BLD.8階
連絡先 TEL:06-6362-1171/FAX:06-6362-1172
対応時間 平日9:30~18:00(事前予約で時間外対応も可能です)
定休日 土・日・祝(事前予約で休日対応も可能です)
アクセス 地下鉄谷町線「南森町」同堺筋線「北浜」
JR「大阪天満宮」
京阪電車「北浜」「なにわ橋」
上記それぞれ徒歩10分前後です。